a.お口の健康を一生維持するために~低年齢からの予防管理~
お口の健康は全身の健康に繋がります。
赤ちゃんのときからきちんとデンタルケアをすれば年をとっても永久歯を数多く残すことができ、いつまでも自分の歯でおいしく食べることができます。
統計によれば、24歳を過ぎると新たにできる虫歯の数は限りなくゼロに近くなります。健康な歯を維持するためには、小さい頃からしっかり予防していくことが重要です。
お子様のお口の健康管理をご家族の方と一緒になって守り、支援していきます。
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成長期は虫歯ができやすいのですが、やがて歯は丈夫になります。
20歳を過ぎると新たなむし歯は激減します(小児歯科の教科書から抜粋)。
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Q&Aでわかる「いい歯医者」2012 より抜粋
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b.虫歯の予防
虫歯の成り立ち
歯についた汚れの中の虫歯菌が砂糖を食べると「酸」をつくります。この酸が歯を溶かし虫歯になります。
虫歯は元には戻りません。子どもの虫歯は進行が早く、治療もお子様にとって大変なものなので、虫歯にしない「予防」がとても大切です。
虫歯のなりやすさはひとによって異なります。お口の中の虫歯菌が多いと虫歯になるリスクが高くなります。
当院では、唾液検査(i-カリエス検査)を行い、虫歯菌の数や唾液の量・質などを調べることで、虫歯のなりやすさ、原因を把握することができます。
i-カリエス検査の結果をもとに、各患者さんに適した虫歯予防プログラムの作成や予防処置を行うことが可能です。
当院で実践している小児の虫歯予防 5つのポイント
- 正しい食生活
- 歯磨きの習慣
- フッ化物の使用
- 定期検診・メンテナンス
- シーラント
①正しい食生活
食事やおやつは時間と量を決め正しい食生活を心がけることが大切です。それぞれのお子様のリスクに応じて、適した食事・栄養指導を行います。
②歯磨きの習慣
日頃のブラッシングは虫歯予防の基本です。歯科医師、歯科衛生士が丁寧なブラッシング指導を行います。
③フッ化物の使用
虫歯の予防にはフッ化物を正しく使用することが大切です。
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Q.フッ素とは?
フッ素は歯の質を強くする自然元素のひとつです。フッ素は食事を通して私たちの体に摂取されている必須栄養素のひとつでもあり、歯質を強化する効果が最も高いことから、虫歯予防に利用されています。
家庭で行うホームケアと歯科医院で行うプロフェッショナルケア(高濃度のフッ化物塗布)の両方を行うと最も効果的です。
フッ化物のホームケアの一例
フッ素洗口(オラブリス)
歯磨き後、1日1回うがいをするだけで虫歯予防になります。
ブクブクうがいできないお子様は洗口液を使って仕上げ磨きをします。
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④定期検診・メンテナンス
初期の虫歯は気づきにくいものです。バイ菌や歯石の除去、歯磨きのチェックやフッ化物塗布も必要なので、定期検診・メンテナンスをおすすめします。
⑤シーラント
生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、溝が深いため虫歯になりやすく、フッ素入りの樹脂(シーラント)で溝をうめて虫歯を予防します。
c.不正咬合の予防
不正咬合の予防と治療(咬合育成)
不正咬合(歯並びやかみ合わせの異常)がひどいと、食べ物をきちんとかめなかったり、正しい発音ができなかったり、虫歯や歯周病になりやすくなるなどの様々な弊害がでてきます。
特に成長期のお子様では発育にも影響があるので、少しでも不安に感じることがありましたら早めに御相談されることをお勧めします。
当院では、咬合育成を行っております。
咬合育成とは、全身、頭、顎の成長を促し、歯並びを良くする方法です。美しい歯並びだけでなく全身の健康をしっかりと支える健康的な歯並び・かみ合わせを得ることができます。不正咬合の治療については、当サイトの『咬合育成』のページをご覧ください。
d.歯肉炎の予防
思春期は歯肉炎の多発期です。親知らずを除く28本の永久歯が生えそろう12、13歳になると歯肉に炎症が起こる人が増えてきます。
正しい歯磨きと食生活の習慣が歯肉炎予防の基本です。
定期的な歯磨き指導、PMTC(プロが行う歯のクリーニング)を受け、歯肉炎を予防しましょう。
e.子どものi-予防歯科 ~当院での内容~
虫歯、かみ合わせ、歯肉炎の診査・診断を行い、お口の状態と生活環境に合わせ、栄養指導、ブラッシングの仕方を丁寧に指導します。お子様が低年齢の場合、保護者の方に仕上げ磨きを御指導します。年齢に合わせてフッ化物を用いたホームケアに加え、高濃度のフッ素塗布、シーラント、PMTCなどのプロフェッショナルケアを併用しています。
健全な永久歯列の完成が第1目標です。
乳歯列から当院で予防管理を受けているほとんどのこどもたちがカリエスフリー(虫歯ゼロ)です。
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