日本歯周病学会認定
歯周病専門医・指導医が在籍し、治療を担当

成人になると、虫歯と歯周病の予防や治療をして歯を健康にしましょう。
当院では、ほとんどの歯周病を治すことができます。
そのため、皆様が自分の歯で一生食べることを実現しています。

歯周病とは

A.歯周病は歯を失う病気です。

日本人の歯を失う主な原因になっている歯周病とは、どのような病気でしょうか。それは、歯と歯茎の境目につくばい菌(プラーク)がひきおこす感染症です。歯肉(歯茎)や歯槽骨(歯をささえている骨)が侵されます。

重症になると、歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病には次のような歯肉炎と歯周炎があります。

1.健康な歯の状態

歯を形成しているセメント質・歯肉・歯槽骨・歯根膜(歯と歯槽骨を結ぶ線維)から成り立っています。歯と歯肉の境目には、歯肉溝と呼ばれるみそがあります。
健康な歯は、歯肉溝が0.5ミリから2ミリ程度で歯肉がしっかり歯にくっついてひきしまっています。

2.歯肉炎

歯肉溝にプラークがたまり、歯肉に炎症があり腫れている状態。歯肉溝が深くなり歯肉ポケットと呼ばれる溝ができています。

3.軽度歯周炎

プラークが石灰化して歯石になり、歯肉溝にプラークや歯石がこびりついています。歯肉の炎症がひどくなり歯槽骨が溶け始めている状態。歯肉ポケットが深くなります。
歯茎が下がりはじめました。歯磨きの時に出血して気がつくことが多いです。

4.中等度歯周炎

歯肉ポケットがより深くなり、歯槽骨がさらに溶けた状態。歯が長くなって見えたり、歯がぐらぐらし始めます。

5.重度歯周炎

歯槽骨は大きく失われ、歯はぐらぐらしてうまく噛めません。
歯肉は腫れて痛いです。歯がポロリととれたりします。口臭が強いです。

参考資料:nico【ニコ】

B.歯周病は、命にかかわる全身疾患とも深くかかわっています。

歯周病は、口の中の問題たけでなくさまざまな全身性の病気とも深くかかわっています。
歯周病菌がつくりだす毒素や炎症を引き起こす物質は、血液中に入り全身に影響を及ぼします。歯周病菌と糖尿病・心筋梗塞・肺炎・低体重児出産などとの関連が報告されています。全身の健康を維持するために、歯周病の予防と治療は不可欠です。

歯周病が関わる疾患 動脈硬化・呼吸器疾患・歯周病・心臓病・糖尿病・早期低体重児出産

C.歯周病は、自覚症状が少ない怖い病気です。でも、予防法や治療法が確立しています。

当院における歯周病の治療法(i-ペリオ)

A.当院の基本的な歯周病の治療の流れ

1.診査と診断

お困りの状態、全身状態、生活習慣についてお尋ね(問診)します。個室の診療室なので、プライバシーも守られます。
レントゲン撮影で歯槽骨の状態を見ます。歯周ポケットの深さや歯茎量、細菌量などを測ります(歯周診査)。
虫歯の検査や噛み合わせ等口腔全体の検査も同時に行います。

2.治療計画の立案と説明

診断に基づき、治療計画を立てます。治療計画を十分に説明します。
治療の内容・期間・メリットやデメリットなど十分説明します。

3.診査と診断
ブラッシング指導(i―PC)

歯周病菌を減らすための方法を、それぞれの患者様に合った方法で指導します。

スケーリング(i―SC)

歯周ポケットのプラークや歯石を専門家がとります。

虫歯の治療や、噛み合わせの治療等を並行して行います。

4.再評価

再診査を行い、治り具合を確認します。

5.診査と診断

治療が終了しますと、メインテナンスに入ります。
ホームケアの確認と専門家によるプロフェッショナルケアをします。
定期的に(2~6か月)に御来院いただき、快適な状態がずっと続くようにしていきます。

B.追加治療

ほとんどの歯周炎は上記の基本的な治療で治りますが、重症や進行の早い特殊な歯周疾患は追加治療が必要なことがあります。

1.歯周外科治療

①フラップ手術

歯茎を切開して、通常のスケーリングでは取り除く事が出来ない深く入り込んだ歯石を取る手術です。

深い歯周ポケットです。外側からのスケーリングだけでは、奥に隠れた炎症の原因であるプラークや歯石を取りきれません。

そこで、プラークを徹底的に取り除くために、歯ぐきを切開しました。これで、奥の奥まできれいにすることができます。

スケーラーでプラークと歯石を除去していきます。こうすることで、歯ぐきのなかから細菌を追い出すことができます。

プラークと歯石の除去が終わりました。歯ぐきを縫合して手術終了です。これで炎症がなくなっていくでしょう。

参考資料:nico【ニコ】

②再生療法

重度の歯肉炎で失われた歯槽骨を再生させる手術です。

a.エムドゲイン法

まず歯茎を切開しでプラークと歯石を全部取り除きます。そこにエムドゲインを注入し縫合します。歯槽骨が再生されます。

歯槽骨が局所的に失われています。
フラップ手術でプラークと歯石を奥までしっかり取ります。
エムドゲインジェルを塗布します。局所的な欠損には再生療法が有効です。
歯ぐきを縫合します。歯槽骨が増えるには約1年かかります。
参考資料:nico【ニコ】

b.GTR法

まず歯茎を切開してプラークと歯石を取り除きます。無くなってしまっている歯槽骨のまわりに特殊な膜で覆い、歯茎を縫合します。歯槽骨が再生されます。

歯槽骨が局所的に失われています。
フラップ手術でプラークと歯石を奥までしっかり取ります。
欠損部を膜でおおって骨が再生するスペースを確保し、歯茎を縫合します。
膜を取り除きました。歯槽骨になる可能性のある組織ができています。
約1年後、歯槽骨が増えました。
参考資料:nico【ニコ】

③歯周形成外科

歯周病で下がってしまった歯肉をもとにもどしたり、硬い歯茎を歯の周りに造ったりします。見かけを美しくしたり、歯磨きがしやすい歯肉の状態を作ります。

2.特殊薬剤の投薬

特殊な薬剤を使って、歯周病菌を退治します。

3.インプラントや歯周補綴

歯を失った部位にインプラント治療を行います。また、歯周炎が再発しにくい被せものを作ります。

4. 禁煙指導や生活習慣指導

タバコは歯周炎のリスクファクターです。できるだけ禁煙に努めてもらうように指導します。また、食事などの生活指導を行うこともあります。

当院の歯周治療(i-ぺリオ)の特徴

「一生自分の歯で食べる」を目標にしています。

一本一本の歯を確実に診ることはもちろん、患者様のお口全体あるいは全身の健康を視野に入れ、診療を進めていきます。それぞれの方の全身的な病気や生活様式を考慮します。その上で、歯科学的に確立した基本に忠実な治療を行います。

一方、広く国際的情報に目を向け、歯科学的に確立した高度先進医療を取り入れております。このことで多くの患者様に「一生自分の歯で食べる」を実現しております。

患者様目線の徹底したプラークコントロール(i-PC)を行います。

歯周疾患は歯周病菌が原因です。この歯周病菌を主にブラッシングで退治することがプラークコントロールです。患者様の立場にたって、プラークコントロール(i-PC)を徹底的に行います。それぞれの患者様に一番適したプラークコントロールを一緒に見つけ出していきます。

個室の診療室だから、プライバシーも守られ、安心した雰囲気でプラークコントロール(i-PC)ができます。

スケーリング(i-SC)でほとんどの歯周炎を治すことができます。

プラークコントロールの次に大切なのは、スケーリングです。

歯に着いた歯石や歯周病菌を完全にとることです。歯周病の原因である歯石は、歯茎奥深くにこびりついています。これをとるには、高い技術が必要です。

残念ながら、この十分な技術を持った歯科医や歯科衛生士は、まだまだ少数です。当院では、ハンド及び超音波スケーラーを使ったスケーリング(i-SC)で、ほとんどの歯石を的確に除去します。
十分にトレーニングされた歯科医師と歯科衛生士が、高い技術で行います。

重症の歯周炎には歯周病専門医療センターだから提供できる高度な治療で対応します。

重症の歯周炎であってもあきらめてはいけません。当院の(i-サージェリー)で対応します。従来法では抜歯するような歯でも、再生療法等で救うことができるようになりました。

歯周治療専門機関だからできる、国際的一流の治療をご提供いたします。

メインテナンス(i-メンテ)を行うことで、歯周病にならないように、そして、再発がないようにすることができます。

歯周病菌を退治することで、歯周病は予防が可能です。そして、一旦治った歯周炎も歯周病菌を抑制することで、再発をほとんど防ぐことができます。

歯周病は多くの人がなり、また、なかなか進行を止めることができない病気でした。しかし、適正なメインテナンスで、歯周病は発症や再発を予防できることが証明されています。

当院ではそのことを実践しています。それぞれの患者様にあったプログラムを立てます。当院で(i-メンテ)を受けている患者様のほとんどは、歯周病の悩みから解放されています。

徹底した消毒、滅菌で院内感染のない安全な歯周治療を提供します。

歯周治療は、歯茎の治療でもあります。そのため、歯茎からの出血を伴うことが多くあります。たとえば、歯磨き指導(プラークコントロール)や歯石取り(スケーリング)では血が出ることがほとんどです。

滅菌が十分でなければ、歯周治療を通して、肝炎やエイズなどの院内感染が起こりえます。当院では、歯ブラシ1本から超音波スケーラーに至るまで、滅菌消毒を徹底しております。院内感染の心配のない安全な(i-ペリオ)を実現します。

高度な歯周治療を支える原動力があります。

院長(市丸)は1986年に長崎大学歯学部を卒業後、同大学大学院に進学し、歯周病学を専攻いたしました。

大学院では、治療学を学ぶだけではなく、歯周病学の研究にも従事し、その研究成果は高く評価されJournal of Periodontal Researchをはじめとする国際雑誌に掲載されました。その後、現在に至るまで、歯周治療学は院長の専門として最も力を入れている分野の一つです。

歯周治療を担当する歯科医師及び歯科衛生士は十分にトレーニングを受けております。たとえば、院長は日本歯周病学会認定 歯周病専門医・指導医であります。また、米国歯周病学会、欧州歯周病学会、日本臨床歯周病学会の会員であり、これらでの出席、発表を積極的に行っています。

さらに、日本歯周病学会会員であり長崎大学歯学部大学院(歯周病学専攻)卒業の副院長(山口)をはじめとするる3人の歯科医師と日本歯周病学認定衛生士(2名)を含むトレーニングされた6名の衛生士が治療をサポートします。

スタッフは院内セミナー、院外セミナー、学会参加を通して歯周治療学の知識の向上に努めております。スタッフセミナーは毎週木曜日に、スケーリング、歯周外科処置の基本からそれぞれの患者様の症例分析まで、スタッフ全員参加して3時間ほど行われております。また、ドクターセミナーは毎週月曜日2時間ほど行われております。それぞれのスタッフの治療レベルが向上し、患者様に高いレベルの治療が提供できるように、勉強しております。当院の歯周治療が評価され、当院のドクターや衛生士が大学や勉強会から講演を依頼されることも少なくありません。

当院の高いレベルの歯周治療(i-ペリオ)は、このような豊富な経験、実績とスタッフ教育によって支えられております。

当院の歯周病治療(i-ペリオ)の症例

当院では、ほとんどの歯周炎を治すことができます。
また、歯周炎でない方には的確な予防プログラムを実践し、歯周炎にならないようにすることができます。また、一度治った歯周炎も再発を最小限にすることができます。当院では、「一生自分の歯で食べる」を実践しています。
当院のいくつかの症例をご紹介します(インプラント症例も参考にされてください)。

症例1 重度の歯周炎に対して歯周治療を行い長期(10年)において安定している症例

重症の歯周炎です。右下の歯がぐらぐらしてきたために、当院に来院されました。右下だけでなく、ほとんどの歯が、重症の歯周炎でした。歯肉が赤く腫れ、あちこちから膿がでていました(↓)。進行が早いタイプであったために、放置するとおそらく、数年後にはほとんどの歯が抜けていくような状況でした。口臭もかなり強い状態でした。

レントゲンで、ほとんどの歯の支える骨がかなり溶けていました。重症の歯周炎の特徴です。

治療終了後です。歯肉が引き締まり、膿は出なくなりました。本症例のような重症の歯周炎の治療では、腫れた歯肉が引き締まるために、残念ながら、歯肉が下がり歯が長くなる傾向にあります。しかしながら、炎症がなくたったために、歯が抜け落ちることを防ぐことができます。また、口臭もなくなります。

治療後のレントゲン写真です。初診時より歯を支える骨が増えて、しっかりしてきました。右下の2本は抜歯になりましたが、インプラント治療で回復することができました。

現在メンテナンス中です。初診から10年後の状態です。歯肉はピンク色で健康な状態です。

初診から約10年後のレントゲンです。歯周病の再発はほとんど認められません。当院では、このように重症の歯周炎を治癒させ、長期にわたって安定化させることができています。仮にこのような歯周治療を受けていなければ、現在はほとんどの歯が抜けていたことでしょう。当院のi-ペリオ(歯周治療)を受けていただいて本当に良かったと思います。

症例2 歯肉が下がったことに対して、歯周形成外科(i-サージェリー)で回復し、長期(6年)において安定している例。

誤った強すぎる歯磨きのために歯肉が下がってしまった患者様です。歯根もむし歯になりかけていました。ブラシングのやり方をご指導(i-PC)し、スケーリング(i-SC)で歯周炎を退治した後に、歯周形成外科(i-サージェリー)で歯肉が下がったのを回復しました。

術後2週の状態です。ややオーバーに歯肉を盛り上げています。

術後6年と4カ月後の状態です。メンテナンス中です。的確な歯肉形成外科術(i-サージェリー)とメンテナンスで歯肉が長期にわたって安定しているのが解ります。

症例3 多くの歯の歯肉が退縮してしまった症例

歯周炎と強すぎる歯磨きのために、多くの歯の歯肉が下がってしまった患者様です。冷たいものを食べると歯がしみる(知覚過敏)との訴えがありました。歯根がむし歯になりやすい状態でした。

ブラシングのやり方をご指導(i-PC)し、スケーリング(i-SC)で歯周炎を退治しました。ほとんどの歯の歯肉が下がっていました。今回は、最も問題のある上の歯の前歯に対して、歯周形成外科(i-サージェリー)で歯肉が下がったのを回復しました。写真は術後11カ月です。知覚過敏も治り、歯根むし歯の心配もなくなりました。

症例4 再生療法で、通常は抜歯する歯を抜かずに済んだ症例

左下の奥歯が腫れを繰り返し、噛めないために、来院されました。歯茎が腫れて、右下一番奥の歯を支えている骨がなくなっていました。

歯周炎の基本的な治療(i-PCとi-SC)や根の治療を行いました。赤い線で囲まれたところが、骨がなくなったところです。その後、再生療法(i-サージェリー)を行いました。

3年後の状態です。失われしまった骨が完全に回復しているのが認められます。

9年後の状態です。この間、当院でメンテナンス(i-メンテ)を受けられています。再発はほとんど認められず、健康にしっかりと噛むことができます。本症例のように再生療法で失われた歯周組織(骨や歯茎)を回復することができます。また、メンテナンスが適正に行われると、再発することもほとんどありません。

症例5 重度の歯周炎に対して再生療法やインプラント治療を行った症例

左上の糸切り歯が自然に抜け、その他の歯もクラグラしてきた為に、当院に来院されました。上の前歯はグラグラになって、外側に飛び出ていました。歯茎は赤く腫れており、口臭もかなり強い状態でした。

レントゲンで、ほとんどの歯を支える骨が溶けている重度の歯周炎であることが分かります。

初診から5年と半年のメンテナンス(i-メンテ)の状態です。iペリオで歯周炎を治療しました。歯茎の腫れはなくなり、歯のグラグラや口臭も治りました。

レントゲンでほとんどの歯を残すことができ、歯周炎が改善していることが分かります。一部の歯は再生療法とインプラント治療を行っております。歯周炎は解決しています。

このように当院では、重症の歯周炎や難易度の高い再生療法を確実に治療いたします。
ここには、当院の数症例のみ御呈示しておりますが、歯周病の治療や予防を当院で受けられているほとんどの患者様が、「自分の歯で一生食べる」を実現しております。

歯周病でお悩みの方や歯周病の予防にご興味のある方は、是非当院への御受診をお勧めいたします。

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