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予防歯科とは? |
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日本人の平均寿命は83歳で世界一です。
ところが、歯の寿命は、先進国の中で最下位です。これは、どうしてでしょうか?
外国人と比べて日本人が虫歯になりやすいわけでもありません。予防歯科が浸透しているか、いないか、なのです。 |
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近年の医療界では、『予防』が注目されています。今までの悪くなってから治すという医療ではなく、悪くなる前に病気となる原因を発見し早期に絶ち、病気を未然に防ぐという医療が重要視されているのです。
歯科医療においても、虫歯や歯周病などの病気になってから行う治療だけではありません。痛くなる前にお口の中の健康を守り、また増進するための医療もあります。
つまり、病気の原因を除去することによる根本的、予防的な医療です。 |
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・虫歯だから削って詰めましょう
・痛いから神経をとりましょう
・揺れてきたから抜きましょう |
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→これが今までの歯科医療なのです。 |
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上の図のように、従来の削って詰める治療だけでは、虫歯の原因が除去されていないため再発を起こし、そのたびに削ってどんどん自分の歯が小さくなり、歯の寿命が短くなっていきます。
一方、当院では、患者様の年代(ライフステージ)に合わせて予防プログラムを作成し(i−予防歯科)、『自分の歯で一生食べる』を実現しています。 |
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ライフステージに合わせた
i‐予防歯科 |
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a.妊娠中のお口の中の変化と問題点 |
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妊娠中はホルモンバランスの崩れやつわりで日常のブラッシングがおろそかになり、歯垢・歯石などが増加します。
また口の中が酸性になり、虫歯・歯周病などの歯の病気になりやすい時期です。
妊娠中の適切なお口のケアは、健康な赤ちゃんの出産とその後のお子様のお口の健康に繋がります |
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b.マイナス1歳からの虫歯予防〜生まれてくるお子様のために重要な母子感染予防〜 |
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Q. 子どもの虫歯予防はいつからスタートするのが理想的でしょうか? |
正解は「生まれる前の妊娠中から」です。 |
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「マイナス1歳からの虫歯予防」とは、子どもの虫歯予防に関してお母さんのお腹の中にいる時から始めるという発想です。
元々、生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はいません。虫歯菌は家族、特に母親の唾液を介して感染します。生後1歳半から3歳が虫歯菌の住み着く時期です。お子様の感染を防ぐには、お母さんをはじめ家族が虫歯治療や予防を行い、お口に住む虫歯菌の数を減らしておくことが大切です。 |
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上のグラフは、お母さんのお口の中の虫歯菌の数とその子どもたちの虫歯になる割合を示しています。お母さんのお口に虫歯菌が多いと子どもも虫歯になる可能性が高くなります。
お子様の虫歯予防にはまずお母さんのお口の健康が大切なのです。 |
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c.妊娠中の歯周病予防 |
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妊娠中の女性が歯周病にかかっている場合、そうでない妊婦さんと比べて37週以前の早産や2500g以下の低体重児出産の危険性が7.5倍も高くなるという驚くべきデータがあります。
これらのトラブルを予防するため、妊娠中には適切な歯周治療が必要不可欠です。歯肉の炎症が初期であれば、歯のクリーニング、歯垢を取り除くだけでかなり効果があります。 |
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d.妊婦さんのi-予防歯科〜当院での内容〜 |
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虫歯、歯周病の診査・診断を行い、お口の状態と生活環境に合わせ、適した食事アドバイス、正しいホームケアを丁寧に指導します。また、ホームケアだけではできない歯石の除去やPMTC(プロが行うクリーニング)、虫歯予防効果の高い、高濃度のフッ素塗布を行います。
妊産婦の皆様に安心して治療を受けて頂ける診療体制を整え、健康な歯を守ること、そして大切な赤ちゃんを守ることを目指しています。 |
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a.お口の健康を一生維持するために〜低年齢からの予防管理〜 |
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お口の健康は全身の健康に繋がります。
赤ちゃんのときからきちんとデンタルケアをすれば年をとっても永久歯を数多く残すことができ、いつまでも自分の歯でおいしく食べることができます。
統計によれば、24歳を過ぎると新たにできる虫歯の数は限りなくゼロに近くなります。健康な歯を維持するためには、小さい頃からしっかり予防していくことが重要です。
お子様のお口の健康管理をご家族の方と一緒になって守り、支援していきます。 |
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成長期は虫歯ができやすいのですが、やがて歯は丈夫になります。
20歳を過ぎると新たなむし歯は激減します(小児歯科の教科書から抜粋)。 |
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Q&Aでわかる「いい歯医者」2012 より抜粋 |
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b.虫歯の予防 虫歯の成り立ち |
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歯についた汚れの中の虫歯菌が砂糖を食べると「酸」をつくります。この酸が歯を溶かし虫歯になります。
虫歯は元には戻りません。子どもの虫歯は進行が早く、治療もお子様にとって大変なものなので、虫歯にしない「予防」がとても大切です。
虫歯のなりやすさはひとによって異なります。お口の中の虫歯菌が多いと虫歯になるリスクが高くなります。
当院では、唾液検査(i-カリエス検査)を行い、虫歯菌の数や唾液の量・質などを調べることで、虫歯のなりやすさ、原因を把握することができます。 |
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i-カリエス検査の結果をもとに、各患者さんに適した虫歯予防プログラムの作成や予防処置を行うことが可能です。 |
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当院で実践している小児の虫歯予防 5つのポイント |
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@正しい食生活
A歯磨きの習慣
Bフッ化物の使用
C定期検診・メンテナンス
Dシーラント |
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@正しい食生活 |
食事やおやつは時間と量を決め正しい食生活を心がけることが大切です。それぞれのお子様のリスクに応じて、適した食事・栄養指導を行います。 |
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A歯磨きの習慣 |
日頃のブラッシングは虫歯予防の基本です。歯科医師、歯科衛生士が丁寧なブラッシング指導を行います。 |
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Bフッ化物の使用 |
虫歯の予防にはフッ化物を正しく使用することが大切です。 |
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Q.フッ素とは? |
フッ素は歯の質を強くする自然元素のひとつです。フッ素は食事を通して私たちの体に摂取されている必須栄養素のひとつでもあり、歯質を強化する効果が最も高いことから、虫歯予防に利用されています。
家庭で行うホームケアと歯科医院で行うプロフェッショナルケア(高濃度のフッ化物塗布)の両方を行うと最も効果的です。 |
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フッ化物のホームケアの一例 |
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フッ素洗口(オラブリス) |
歯磨き後、1日1回うがいをするだけで虫歯予防になります。
ブクブクうがいできないお子様は洗口液を使って仕上げ磨きをします。 |
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C定期検診・メンテナンス |
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初期の虫歯は気づきにくいものです。バイ菌や歯石の除去、歯磨きのチェックやフッ化物塗布も必要なので、定期検診・メンテナンスをおすすめします。 |
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Dシーラント |
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生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、溝が深いため虫歯になりやすく、フッ素入りの樹脂(シーラント)で溝をうめて虫歯を予防します。 |
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c.不正咬合の予防 |
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不正咬合の予防と治療(咬合育成) |
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不正咬合(歯並びやかみ合わせの異常)がひどいと、食べ物をきちんとかめなかったり、正しい発音ができなかったり、虫歯や歯周病になりやすくなるなどの様々な弊害がでてきます。
特に成長期のお子様では発育にも影響があるので、少しでも不安に感じることがありましたら早めに御相談されることをお勧めします。
当院では、咬合育成を行っております。
咬合育成とは、全身、頭、顎の成長を促し、歯並びを良くする方法です。美しい歯並びだけでなく全身の健康をしっかりと支える健康的な歯並び・かみ合わせを得ることができます。
不正咬合の治療については、当サイトの『咬合育成』のページをご覧ください。 |
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d.歯肉炎の予防 |
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思春期は歯肉炎の多発期です。親知らずを除く28本の永久歯が生えそろう12、13歳になると歯肉に炎症が起こる人が増えてきます。
正しい歯磨きと食生活の習慣が歯肉炎予防の基本です。
定期的な歯磨き指導、PMTC(プロが行う歯のクリーニング)を受け、歯肉炎を予防しましょう。 |
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e.子どもの i-予防歯科 〜当院での内容〜 |
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虫歯、かみ合わせ、歯肉炎の診査・診断を行い、お口の状態と生活環境に合わせ、栄養指導、ブラッシングの仕方を丁寧に指導します。お子様が低年齢の場合、保護者の方に仕上げ磨きを御指導します。
年齢に合わせてフッ化物を用いたホームケアに加え、高濃度のフッ素塗布、シーラント、PMTCなどのプロフェッショナルケアを併用しています。
健全な永久歯列の完成が第1目標です。 |
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初診時 (4歳) |
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初診より8年0ヶ月経過(12歳) |
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乳歯列から当院で予防管理を受けているほとんどのこどもたちがカリエスフリー(虫歯ゼロ)です。 |
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a. お口の健康を一生維持するために〜成人の予防管理〜 |
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大人になって注意すべきことは、虫歯に加えて歯周炎や歯ぐきが下がっておきる歯の根の虫歯があります。中でも、歯周炎には要注意です。日本人が歯を失う原因の6割以上は歯周炎と言われています。
歯周炎とは歯を支えている骨(歯槽骨)がとけていく病気で、重症になると歯が抜け落ちてしまいます。 |
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b.歯周病の予防 |
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40歳代以降では、ほとんどの方が歯周炎にかかっているといわれています。
近年、歯周炎が脳卒中、心臓病、糖尿病、肺炎などの全身疾患を引き起こしたり、症状を悪化させたりすることがわかってきました。 |
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歯周病と全身疾患との関わり Q&Aでわかる「いい歯医者」2012 より抜粋
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当院での歯周病治療については、当サイトの『歯周病治療』のページをご覧下さい。 |
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c.定期検診・メンテナンスの必要性 |
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メンテナンスとは、定期的に口腔内を管理することにより、お口の健康を維持していくことです。
治療が終了してもきちんとした管理ができていなければ再発してしまいます。歯周炎の治療中や治療終了直後は歯周病菌が非常に少なくなっています。
ところが、ブラッシングがだんだんおろそかになったり、メンテナンスを怠ると再び細菌が増殖し活動しはじめ、再発を起こしてしまうのです。 |
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新しい虫歯ができる数 |
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1.8歯面/30年 |
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歯を失う本数 |
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0.4本/30年 |
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歯周病リスク |
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ほとんどの歯周病は治る
その上予防ができる |
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30年間適切なメンテナンスを行った
結果に関する論文 |
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「自分の歯で一生食べる」を実現 |
虫歯や歯周炎のホームケアとプロフェッショナルケアが適正に行われると自分の歯で一生食べられることが科学的に証明されています。代表例はアクセルソン教授が考案したプログラムで、北欧のある地域において20本程度の自分の歯をもつ人達に対して行われました。
この方法では、30年間に抜ける歯は一人あたり0.4本、新しい虫歯は約1本しかできず、歯周病はほとんど無くなります。また、年齢における差はほとんどなく、何歳になっても自分の歯で食べることができるわけです。この方法は日本でも注目を浴び、当院でも実現しています。 |
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初診時 (69歳) |
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初診より12年経過 (81歳) |
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12年間で失った歯はわずか1本です。
81歳で24本の歯を持っています。 |
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当院では、開業当初より予防歯科に力を入れています。皆様も当院の予防プログラムで、『自分の歯で一生食べる』を実現しませんか。 |
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